「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」前篇
今回のクソ映画は「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」
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スピルバーグの映画をクソとは良い度胸だと思うでしょうが、ヒッチコックにだって駄作はあるわけですから、スピルバーグだってねえ……。それに、スピルバーグだって、これが駄作だと考えているフシもあります。それは後回しにして、なぜ駄作かを説明しましょう。
まず、人物設定がダメです。最近はそうでもないようですが、一時期のスピルバーグは「子供っぽい大人」しか主役にできなかったらしく、ほとんどが「子供っぽい大人」でした。インディ・ジョーンズも大学での講義はオタオタしてるのに、一たび冒険に出ると「俺の居場所はここだ!!」と言わんばかりに大活躍です。(「フック」なんか、まんま「大人になったピーター・パン」だもんね)
だから、前作「ジュラシック・パーク」の主人公、アラン・グラント博士も「子供っぽい大人」でした。シートベルトがうまくつけられなくて、強引に縛り付けたり、まとわりつく子供がうっとうしくて逃げ回ったりする姿を女性学者、サトラー博士に微笑ましく見られたりしてました。
そのグラント博士のライバルとして前作に登場したのが、本作の主人公、イアン・マルコム博士です。マルコムは、「子供っぽい大人」であるアラン・グラント博士に対し、すでに「成熟した大人」でした。サトラー博士に気さくに話しかけ、たやすく体に触れたりできて、グラント博士に嫌そうに見られたりしています。
ところが、本作のイアン・マルコムは、「子供っぽい大人」になってしまってます。冒頭、恐竜を見たと発言して馬鹿にされているのです。そんなの普通、黙っているでしょう? 子供じゃないんだから。「子供っぽい大人」しか主役にできないスピルバーグの都合で、前作の人物設定がなかったことになっているのです。
「これは、どうかな?」と思います。「まあ、大目に見ろ」と言われれば、引っ込めないでもないですが、前作「ジュラシック・パーク」の場合、アラン・グラント博士がラストのヘリコプターの中で、子供達とシートで眠りについてる姿を見せ、「彼は成長したんだよ」というメッセージがあるので、「子供っぽい大人」という人物設定に意味があると思うのですが、続編である「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」には、そんなメッセージが何もないのです。「それでは、何のための変更なんだ? ひたすら純粋に監督の都合というわけ?」と唖然となります。
もちろん、人物設定の変更だけでクソ映画と言っているのではありません。
映画の展開も、何かおかしいんです。
サイトBに恐竜が生き残っているらしく、恐竜事件が起きます。インジェン社のハモンド会長に相談を受けたマルコム博士は、最初は協力を拒むものの、恋人のサラが既にサイトBに行ってしまったことを知り、サイトBに行くことにします。
そこでズタズタに引き裂かれたサラのリュックを発見します。
サラを心配するものの、全く無事、元気ハツラツだったサラと再会します。(「クソ映画」に二度目の登場のジュリアン・ムーア)ズタズタのリュックを差し出すと「幸運のリュック」という曖昧な説明でごまかされます。
(まあ、具体的に何が起こったかなんて、初めから何も考えていないんでしょうがね)
そこへ、インジェンの社長が恐竜ハンターとともに訪れ、恐竜を捕獲し始めたため、妨害を開始します。
恐竜の閉じ込められた檻を開けるという頭の悪ずぎる行為のため、恐竜ハンターのテントは大混乱。
その後、マルコム博士たちの「恐竜探検隊ボーンフリー」のボーンフリー号に似た特殊車両が、ティラノサウルスに崖から落とされそうになり、サラがフロントガラスに叩きつけられ、パリンと割れ、薄氷のごとくパリパリ、ひびが入っていくのです。
恐竜がいる島へ探検に行くため、特別に作られた特殊車両ですよね?
防弾ガラスを使ってないのは、なぜ……?
ちなみに、内容が大幅に違う原作にも似た場面があるのですが、やはり防弾ガラスを使っていて、割れたりしないんですよね……。(この場面でハラハラしてほしいというご都合主義だとは分かっていますが)
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ロスト・ワールド―ジュラシック・パーク〈2 上〉 (ハヤカワ文庫NV) 著者:マイクル クライトン |
まあ良いとしましょう。
マルコム博士達は、恐竜ハンターによって救われます。
何とか窮地を脱したものの、一難去って、また一難です。
恐竜を閉じ込めた檻を開けるという頭の悪すぎる行為により、ひどい目にあった恐竜ハンター達はさぞかし怒り心頭……と思いきや、ご都合主義神の奇跡か車は全滅したものの人の被害はゼロだったらしく、マルコム博士と呉越同舟、同行してくれると申し出てくれます。
地獄に仏とは、まさにこのこと。仏様のような人たちです。
だから、キャンプ中も休憩中も見張りも立てず、点呼も取らず、次々恐竜に襲われ、
本当に仏様になってしまいます!!
これって、どうよ……?
(長くなったので、二つに分けます)
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